何もかも楽しくない1日-七夕の憂鬱

雑記

今朝は一昨日からの大雨が勢いを衰えることなく降り続いていた。

それだけで気分はどんよりする。

今日は午後から大学の研究室に行く日で、マスクに隠れない部分に申し訳程度に化粧を施し、レインブーツを履いて家を出た。

大学までは1時間半ほどの道のりである。

40分ほどバスに乗り、電車に乗り換えようと歩いていた時だ。

『ポヨーン♪』

一件のLINEの通知がきた。

教授からだった。

『午後会議があるのを忘れていました。集合時間を1時間ずらして下さい。』

集合時刻の45分前だ。

引き返すには、もう手遅れである。

研究室に来た学生の溜まり場である、院生室には恐らくこの時間はいけすかない別の研究室の連中人がいるだろう。

図書館で、HUMAN ANATOMYでも読むかと考えながら大学に辿り着いた。

そして思い出した。

学生証を教授に預けたまま返してもらっていない。

大学がコロナ対策を講じたおかげで今や、どの施設に入るにしても学生証の認証が必要であった。

図書館に入れない。

家に引き返すには遅すぎるタイミングで、何とも初歩的な人為的ミスによる1時間の遅延を宣告された私の気分を回復するには、図書館しかなかったのに。

食堂ももちろん学生証が無いため入れない。

幸い学生証の認証がいらないPC教室が空いていたので、ここで過ごすことにした。

オンライン授業期間中のPC教室には空調が付いていなかった。

大雨で湿気を含んだ床のカーペットはカビなのか生乾き臭なのか分からない強烈な臭いを発しているし、こんな場所に長時間滞在する者などいるはずもないのだから、空調が切られてるのは当然だと思った。

教室には私1人しかいなかったが、カーペットからの強烈な臭いを少しでも緩和するべくマスクを外すことが出来なかった。

1時間の遅延を宣言した教授は、追加で30分遅れてやってきた。

合計90分の遅延に対しての謝罪と共に、ようやく本日の実験について指示を仰げると思った矢先____教授の口から出たのは謝罪の言葉でも実験の指示でもなかった。

『◯◯が2日前に家出したきり未だに連絡が付かない』

同じ研究室仲間がいきなり消息不明になったというのだ。

いきなり意味不明である。

キテレツな行動とは無縁の、真面目な好青年の彼に一体何があったのか。

LINEを送っても既読にならないし、電話をかけても不在。

既読が付けやすいだろうグルチャも昨日から1人見ていないのが分かる。

彼が自分の意思で家出をして消息不明になっている訳なのだが、こちらも研究室仲間であるため、テレビのニュースのように他人事として処理できない。嫌でも心配する。

友達はどこまで干渉していいのだろうか。

住所を知らない、携帯の電話番号も分からない友達。

自殺を直接ほのめかされた訳ではないけど連絡が取れなくなった友達。

家族がどうにかしてくれているだろうと願うしかないのか。

実はもう1人、2ヶ月前から消息不明の友達がいる。

どうして皆、自分と深く関わっている期間中に事を起こすのか。

あと何年か経った後なら、知らずに済んだかもしれないのに。

そんな思いでモヤモヤしつつ、目的の塩基配列を最近流行りのPCRで増幅させて今日のやる事を達成した。

大学から駅まで向かう途中、自販機でコーヒーゼリー飲料を買った。

飲む前に7回以上振ってくれとのこと。どこのメーカーかは確認するのを忘れた。

この自販機にはスロット機能が付いているらしく、ジュースが手元に来ても自販機はまだ仕事を続けた。

7777が出れば、もう一本もらえる。

………177だった。

3桁目で7以外の数字が出たらそこで強制するシステムらしい。

どうせなら5177とかで終わって欲しかった。

初めから期待なんてしてなかったが不愉快である。

駅に着くまでにそれを飲み干し、電車に揺られバスにも揺られ家に着く頃には吐き気に意識を全集中せざるを得ない状況に置かれていた。

………絶対コーヒーゼリー飲料のせいだ。

吐き気をごまかしつつ夕食を少し食べ、今日を振り返る。

コーヒーゼリー飲料買わなけりゃよかった。

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